私の友人の友人の話だ。仮に彼をデーブと呼ぼう。デーブはよく出張に行く。この間も、顧客との重要な打ち合わせのためアトランティックシティに出向いた。
このオープニングから始まる都市伝説は、デーブの悲劇の物語です。
彼は、出張の帰り際、バーに行き一杯やるんですが、そこで、魅力的な女性に声をかけられます。
一杯ご馳走になった彼の記憶はそこで終わり、目覚めたら、ホテルのバスルームで氷水漬けになり、腎臓を一個抜き取られていた、というこの都市伝説。
一度聞いたら忘れられません。
この本は、このトリッキーな都市伝説から始まり、いかにして、人の記憶に焼き付くかをテーマにしています。
マーケッターである私たちのメッセージは、市場、つまり消費する人々の、記憶に焼き付きたいものですね。
例えば、
生まれ変わるなら生きているうちに
この短いコピーは、アミュプラザ長崎というデパートの広告コピー。
これも一度見たら忘れられません。
人の心が思わず動いてしまう、そういうアイディアを、市場は求めています。